アルバイトやパート、派遣社員などの、非正規雇用の労働者に対し、正社員への転換や、研修の実施、処遇の改善など、企業内のキャリアアップを促進するため、これらの取組を行った事業主に対して支給される助成金です。
キャリアアップの取組の内容によって、平成26年度、キャリアアップ助成金には全部で6種類の助成金が創設されています。
I 有期契約労働者等の正規雇用等への転換等を助成する「正規雇用等転換コース」
II 有期契約労働者等に対する職業訓練を助成する「人材育成コース」
III 有期契約労働者等の賃金テーブルの改善を助成する「処遇改善コース」
IV 有期契約労働者等に対する健康診断制度の導入を助成する「健康管理コース」
V 労働者の短時間正社員への転換や新規雇入れを助成する「短時間正社員コース」
VI 短時間労働者の週所定労働時間を社会保険加入ができるよう延長することを助成する「短時間労働者の週所定労働時間延長コース」
これら、キャリアアップ助成金の背景は、厚生労働省の「有期契約労働者等のキャリアアップに関するガイドライン ~キャリアアップ促進のための助成措置の円滑な活用に向けて~」より確認することができます。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/dl/gaidelines.pdf
このガイドラインの趣旨では「有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者は、近年若年層を中心に増加しており、正規雇用の労働者と比べ、雇用が不安定である、賃金が低い、能力開発機会が乏しい等の問題が指摘されている。(中略)平成 25 年度予算で、有期契約労働者等の正規雇用への転換、人材育成、処遇改善等、企業内でのキャリアアップを促進するため、より包括的な助成措置として「キャリアアップ助成金」を創設したところである。」とあります。
このガイドラインでは、キャリアアップとは、「関連した職務経験の連鎖や職業訓練等の能力開発機会を通じ、職業能力の向上が図られること、また、その先の職業上の地位や賃金等の処遇の向上等が図られること」としています。アルバイトやパート、派遣社員など、非正規雇用の労働者に対して、キャリアアップの道筋を作っていくことは、労働者の戦力強化や、社内へのノウハウの蓄積、求人で優秀な労働者へのアピール力アップなどに繋がります。正社員以外の方のキャリアアップを考えている方は、この機会に検討してみてはいかがでしょうか?
なお、助成金の規定自体は、都度見直しがなされますが、この非正規雇用の労働者の問題が解決に向かわない限り、同様の助成金が続くと考えられます。最新の状況を確認したい方は、厚生労働省のキャリアアップ助成金のホームページで確認できます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html
ただし、厚生労働省の助成金の案内では、専門用語も多く、なかなか理解が難しいところもあります。その場合は、詳しい人に確認するといいでしょう。
手続きや詳細については、株式会社リブウェル(提携社会保険労務士多数)まで、お問い合わせください。
次のコラム《7.人材育成コースとは》へ→http://www.live-well.jp/wp/2014/04/1807/
補助金・助成金のご相談はこちら
<お電話もしくはお問い合わせフォームより>
http://www.live-well.jp/miscs/contact.html
株式会社リブウェル