2015年9月26日(日)に、神戸国際会館セミナー(兵庫県神戸市)にて、第6回福祉サービス経営勉強会『小規模介護事業者のマイナンバー対策と、人材確保の戦略』を開催しました。
■■第一部 「マイナンバー制度 会社の義務と対応策とは」■■
◇◇講師:井上光労務サポートオフィス/社会保険労務士 井上光氏◇◇
講師は、マイナンバーをはじめ助成金等など数多くのセミナー実績を有し、小規模事業者でも実行できる的確なアドバイスで受講者からの満足度の高い社会保険労務士の井上先生。
マイナンバー制度の概要だけでなく、具体的にどのようにすればよいかのアドバイス頂きました。
マイナンバーは”行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現する社会基盤”として実施されるということで、「社会保障」、「税」、「災害対策」の3分野の行政手続きに関係しており、個人情報保護法よりも取り扱い等についての罰則規定が厳しく、より厳重な管理が必要と仰っておられました。
さらに、自社従業員のマイナンバーを回収する時の確認方法、鍵付きの金庫等に厳重に管理すること、不要になった時点で廃棄しなければならず業者に廃棄依頼する場合は廃棄証明書等の取得も必要であること、税理士・社労士の先生に自社の従業員を提供する際は監督義務があること、など色々な対応方法について学んで頂きました。
10月から通知カードが郵送され、来年から運用開始されるなか、中小企業・小規模企業ではマイナンバー対応として、社内規定・就業規則の変更や従業員のアナウンス等、助言いただき大変勉強になりました。
■■第二部 「小規模介護事業者における人材確保の戦略」■■
◇◇講師:社会福祉法人光朔会オリンピア 常務理事 山口宰 氏◇◇
講師は、神戸各地で展開する社会福祉法人光朔会オリンピアの常務理事であり、大阪大学大学院、和歌山県立医科大学等で非常勤講師を務めるほか、人気講演家として全国で多数の講演の山口理事。
小規模介護事業者における人材確保の戦略について、経営戦略論を踏まえ具体的な対策などをアドバイス頂きました。
高齢化が加速しますます介護職員が必要となるなか、介護職のマイナス面のイメージを改善し、よりよい労働環境とするための、効果的な人事給与システムの構築や、有効な人材採用方法について学んで頂きました。
人事給与システムについては、職員が将来希望が持てるキャリアパスを描ける人事システムを作ること、明確な人事考課基準と考課者の育成をつくり公正な給与システムを作ることが大切だと仰っておられました。
人材採用方法については、ハローワーク、各種求人媒体、人材紹介会社の活用など、各種類別でのメリット・デメリットそして有効な活用方法を助言頂きました。さらに、ハーズバーグの二要因理論やSWOT分析などを活用し、効果的な人材採用手法について学ぶことができました。
【受講者の声】
「マイナンバー制度については早目早目の準備をしていこうと思いました。人材確保については会社のシステムをきっちり決めていきたいと思います。」(デイサービス業K社様)
「人材確保の為に自社のシステムを見直すべきと感じました。外国人の採用についても興味を持ちました。マイナンバーの取り扱いについても参考になりました。」(訪問介護業R社様)
このセミナーを開催するにあたり、ご講演いただいた方々はもとよりご出席いただきました皆様、そしてご尽力いただいた全ての方々に心よりお礼申し上げます。
編集:成田 将之